「質屋で借りたお金の返済って延長できるの?」と疑問に思っていませんか?
質預かりでは、返済期限までに借りた元金と利息を支払わないと、預けた品物を手放す仕組みになっています。ただし、利息分を支払うことで期限の延長が可能です。
今回は質屋で借りたお金の返済を延長する方法について、昭和24年創業の質屋・まるみや商店が解説します!
期限を延長する際の注意点や具体的な利息についても詳しくみていきましょう。
目次
質預かりの期限は原則3ヶ月

質預かりの返済期限は「原則3ヶ月」です。
融資を受けた方は契約日から3ヶ月以内に、以下の3つの対応のいずれかを選ぶことになっています。
では、それぞれの選択肢について解説していきながら、質預かりの基本的な仕組みを理解していきましょう。
【引き取り】 → 元金+利息を支払って品物を取り戻す
返済期限までに融資された元金と利息をすべて支払うと、預けた品物を取り戻すことができます。
質預かりは、品物を担保にお金を借りる仕組みのサービスなので、借りたお金を期限内にきっちり返せば、品物を手放すこともありません。
大切な品物を預けてお金を借りている場合は、質流れにならないよう必ず期限内に返済を済ませましょう。
【質流れ】 → 期限内に返済をせず品物を手放す
返済期限までに返済ができなかった場合には、預けた品物を手放さなければなりません。
品物を担保に融資を受けているため、返済ができなかったときには、品物の所有権が質屋側に移ってしまいます。
また、品物を手放す代わりに、借りたお金の返済が不要になるという見方もできます。
お金の工面ができなかった場合や、手放しても問題ない品物を質屋に預けている場合などは、あえて返済をせずに質流れにする選択肢も検討してみてください。
【期限延長】 → 利息のみを支払って返済期限を延長する
返済期限が迫る中でも利息部分のみを支払うことで、期限を延長できます。
元金の返済はそのままで、利息分のみを支払うことで質流れを防いで、返済期限を先延ばしにできるため、品物を手放すのを防げます。
支払った利息に応じて延長できる期間が決まっており、例えば、1ヶ月分の利息を支払えば1ヶ月間の期限延長ができます。
返済期限までにお金の用意ができないけど、品物は手放したくない場合には、利息のみを支払って延長するのがおすすめです。
質預かりの期限を延長する流れ

質預かりの期限を延長する際は、質屋に来店して手続きを行います。
来店の際には「延長分の利息のお金」と「質札(預かり証)」を持って来てください。
手続きの主な流れは、以下の通りです。
- ①質屋に来店する
- ②延長したい期間を伝える
- ③延長分の利息を支払う
- ④質札に新たな返済期限を記入する
なお、返済期限までに新たな利息を支払えば、何度でも延長は可能です。
利息を支払い続けて延長していれば、預けた品物が流れる心配もありません。
質札の見方
質札とは、質屋を利用した際に受け取る「預かり証」のような書類です。
預けた品物を取り戻す際や、返済期限を延長する際に必要になるため、大切に保管しておきましょう。
質札の見方としては、以下を参考にしてください。
※お店で使用している質札の画像があればここに挿入
| 契約日 | 質預かりした日付 |
|---|---|
| 金額 | 品物と引き換えに融資した金額=元金 |
| 品目 | 預けた商品の内容や点数 |
| 利息 | 1ヶ月あたりの利息の金額と利率 |
| 氏名 | 契約者の氏名 |
| 流質期限 | 融資したお金の返済期限(契約日から3ヶ月後)利息を支払って延長した場合は空欄の箇所に新たに流質期限を記入して更新 |
質預かりの返済を延長すると利息はいくらかかる?

質預かりの返済を延長した際に、利息がいくらかかるのかを具体的に計算していきます。
まるみや商店の質預かりで適用される利率は、以下の通りです。
| 質入れ金額 | 利率(月利) |
|---|---|
| 〜10,000円未満 | 8% |
| 10,000円〜20,000円未満 | 7% |
| 20,000円〜100,000円未満 | 6% |
| 100,000円〜500,000円未満 | 5% |
| 500,000円〜1,000,000円未満 | 4% |
| 1,000,000円以上 | 3% |
借入金額ごとに1ヶ月あたり利息がいくらになるのか把握していきましょう。
5万円を借りた場合
質預かりで5万円を借りた場合、利率は月6%になるため、利息は1ヶ月あたり3,000円になります。
| 借入金額 | 5万円 |
|---|---|
| 利率(月利) | 6% |
| 1ヶ月延長した場合の利息 | 3,000円 |
30万円を借りた場合
質預かりで30万円を借りた場合、利率は月5%になるため、利息は1ヶ月あたり15,000円になります。
| 借入金額 | 30万円 |
|---|---|
| 利率(月利) | 5% |
| 1ヶ月延長した場合の利息 | 15,000円 |
50万円を借りた場合
質預かりで50万円を借りた場合、利率は月4%になるため、利息は1ヶ月あたり20,000円になります。
| 借入金額 | 50万円 |
|---|---|
| 利率(月利) | 4% |
| 1ヶ月延長した場合の利息 | 20,000円 |
質預かりの期限を延長する際の注意点

質預かりの期限を延長する際の注意点は、主に以下の3点です。
利息部分だけを支払えば返済期限を延長できますが、計画的に利用しなければなりません。
返済期限を伸ばしすぎると利息の負担が大きくなる
利息分のみを支払うことで返済期限を延長できるものの、返済を先延ばしにすると利息の負担が大きくなってしまいます。
質預かりの利率はカードローンと比較しても高いため、返済が長期化すると利息の支払いだけで元金を超えてしまう可能性もあるでしょう。
あくまで質預かりは短期間の融資を前提にしており、短い期間の借入であれば利息は抑えられますが、ダラダラと返済を延長しないよう注意しなければなりません。
期限に余裕を持って利息を支払う
返済を延長する場合には、返済期限までに利息の支払いを済ませなければならないため、スケジュールに余裕を持って対応してください。
延長しようと思っても返済期限を過ぎてしまうと質流れになって、品物を手放さなければなりません。
利息の支払いは質屋への来店が必要なため、急な予定で期限までに行けなくなるのを避けるためにも、余裕を持って動くことが大切です。
少しずつ元金の返済を進めれば利息を減らせる
質預かりの利息は融資を受けた金額に対して発生するため、返済を延長する場合は、元金を少しずつ返すことで利息の負担を抑えられます。
融資額を下げて再契約をすることで実質的な分割払いにできる上に、1ヶ月あたりの利息も減らせて、計画的な返済が可能になるでしょう。
品物を手放したくないけど、手元の資金に余裕がない場合には、少しずつ元金を減らしながら返済の延長を上手に活用してください。
質屋で借りたお金の返済の延長に関するよくある質問
質屋で借りたお金の返済の延長に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
返済期限の延長はいつまでできる?
基本的に返済期限までに利息分を支払い続ければいつまでも延長は可能です。
ただし、質預かりの利率はカードローンと比較しても高いため、返済が長期化すると利息の負担が大きくなるため、長期間の延長はおすすめしません。
預けた品物がどれぐらい大切かにもよりますが、「①できるだけ早く完済する」「②少しずつ返済を進めて延長をする」「③返済を諦めて品物を手放す」からどれにするかを早めに決めておきましょう。
利息の支払い方法は?
返済の延長をする際の利息の支払いは現金で対応しています。
来店の際は「延長分の利息のお金」と「質札(預かり証)」をお持ちください。
質預かりの利息はどのような仕組みで発生する?
質預かりの利息は基本的に「元金 × 月利(%)」で計算されます。
例えば、10万円を借りて利率が月5%だった場合には、1ヶ月あたりの利息は「10万円×5%=5,000円」となります。
なお、一般的なカードローンなどの金利は「年利」で表示されるのに対して、質預かりでは短期間の融資を前提にしているため「月利」で表示されるのに注意してください。
返済期限を過ぎるとペナルティがある?
返済期限を過ぎた場合、預けた品物の所有権が質屋側に移る、いわゆる「質流れ」になります。
借りたお金を返さなくても、品物が返済代わりになるため、催促や督促は行われませんし、遅延損害金なども発生しません。
返済期限を1日でも遅れた品物は取り戻せない?
返済期限を1日でも過ぎた場合には、質流れとなり預けた品物は取り戻せません。
ただし、事前にご相談いただければ柔軟に対応することは可能です。
例えば、「返済期限の日に来店するのが難しくなったので翌日に利息を支払いたい」などであれば、状況に応じて対応できる可能性はあります。
質預かりの利息はクレジットカードで支払いできる?
質預かりの利息は基本的に現金でお支払いいただきます。
クレジットカードでのお支払いには対応していません。
価値の下がりやすい品物だと延長を断られる?
スマホやパソコンなど発売から期間が経過すると価値が下がりやすい品物を質屋に預けた場合でも、返済の延長を断ることはありません。
質預かりでは相場の変動も含めた査定を行なっているため、
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質屋で借りたお金の返済を延長できるかについて解説しました。
期限までの返済が難しくて、品物を手放したくない場合には、利息のみを支払って返済を延長する選択肢もあります。
「返済する」or「品物を手放す」の2択だけでなく、延長という選択肢もあるため、状況に応じて柔軟に利用するのが重要です。
今回の記事を参考にして、返済を延長する仕組みを理解した上で、質屋を便利に使ってみましょう。
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